研究内容
指のすべり動作における接触状態の可視化
指で物体の表面をなぞると,「ざらざら」「つるつる」といった感触が生まれます.この触感は,表面の状態によって生じる摩擦や微細な振動によって決まります.よりリアルな触感を持つ製品づくりに向けて,私たちは指と表面の間で何が起きているのかを詳しく調べています.
表面の触感を変える方法はいくつかありますが,本研究では表面に極めて薄い分子の膜(自己組織化単分子膜:SAM)をコーティングするという化学的なアプローチに着目しています.SAMは分子1層分という非常に薄い膜でありながら,表面の摩擦特性を大きく変えることができます.これまでの研究から,膜を構成する分子の構造を変えるだけで指との摩擦力が変化することがわかっています.
しかし,なぜ,どのように摩擦が変わるのかというメカニズムはまだ解明されていませんでした.そこで本研究では,指が滑るときの接触面をリアルタイムで観察し,摩擦のメカニズムを「見える化」することに挑戦しています.